
先日、『対話で心をケアするスペシャリスト《精神対話士》の人の話を「聴く」技術』(メンタルケア協会編著/宝島社)という本を読みました。「聞書人」という肩書きのきっかけになったのは、『「書く」ための「聞く」技術』を書いた小田豊二さんでしたが、それと同じような内容で、僕が目指している仕事とかなり似ている部分がありました。
精神対話士というのは、「病気をはじめさまざまな理由で孤独感や寂しさ、無力感を感じている人に対して、対話を通じて前向きに生きる気持ちを引き出す専門家のこと」([資格用語集]All About より)です。震災時に避難所に行って「何か困ったことはないですか?」と聞いて回る人も、この精神対話士に当たるようです。医療行為や精神療法を用いることなく、あくまでも対等な立場で会話(対話)を通して人の心のケアを行なうのが特徴。
話を聞くだけで相手が満足するというのは、ガイア本のインタビューでも感じたことでした。インタビューを終えて、「すっきりした」「おもしろかった」「不思議な気持ち」という感想も多く、代表からは「カウンセリングみたいですね」と言われていました。自分が何をしたいのかを突きつめていたこともあって、ガイアのスタッフの数人は転職してしまいました(汗。
「私たちは、自らを主張することばかりに重きを置いて、『聴く』ことの大切さを忘れていました。もちろん、学校で『聴き方」の講義を受けたこともないでしょう。しかし、これから『こころ』の時代に向かうにあたって、求められるのは人の話を聴く力です。『話す』より『聴く』ことで知性が試される時代になります」
著 者/メンタルケア協会編著
発行所/宝島社
初 版/2006年10月5日
定 価/1500円(税込)
B6判・192頁・並製
ISBN4-7966-5453-4
オンライン書店bk1で 購入することができます。
1500円以上で送料無料!
手数料なしのコンビニ払いも選べます。
|
 |
 |
|
 |
続きを読む
はじめに「聴く」知性がいま現代人に求められている
01 「聴く」ことで人を癒す心のケアの専門職・精神対話士
02 ただ「聞く」のではなく、心で「聴く」ことが大事
03 対話には、「理解」よりも「共感」が必要
04 気持ちが受け止められたとき、話し手は十分な満足を得る
05 共感と「プラスの言葉」が生きる希望を生み出す
06 話し相手の斜め前か、思い切って横に座る
07 おらかな気分で話を聴く
08 話し手の不安を解消して、「共感」を呼ぶ相づちの打ち方
09 「安易な理解」を示すと、話し手の信頼を失う
10 「早急な助言」は反発を招く
11 「オウム返し」の相づちで核心に迫る
12 「キーワード」をさりげなく復唱する
13 相手の隠している感情を代弁してあげる
14 相手の言葉を丸ごと受け止めてあげる
15 答えにくい質問には安易に答えない
16 「身を差し入れ」て聴くことで孤独感から救う
17 対話が「本心」を探り当てたとき、人の気持ちは一八〇度変わる
18 話し相手に対して、思考フレームを一度はずす
19 相手の思考フレームがわかれば、上手なコミュニケーションが築ける
20 話し手のホンネは、すべてを語り終えたあとに出てくる
21 「聴き上手」は三割しか話さない
22 精神対話士は、心を真っ白にして相手と向き合う
23 純粋に相手の言葉だけに耳を傾ける
24 説得して人を動かそうとしないこと。話を聴いてあげれば、心は自然に動く
25 同意できない話でも共感は十分にできる
26 相手の言葉のトゲにはどのように対応するか
27 トゲのある言葉のトゲの抜き方
28 自然な問いかけに、人は親近感を覚える
29 退屈な趣味の話でも、精神対話ができれば楽しく聴ける
30 本題に入る前に、「対話のエンジン」を暖める
31 その人の身に着けているものを話のきっかけにする
32 趣味や興味の話題は、初対面の相手の閉じた心を開きやすい
33 表情や動作を相手に合わせることで親近感を表現する
34 相手から情報がほしい場合は、最初の質問で相手の「YES」を引き出す
35 親しい人のイメージを重ねてくるのは、信頼されている証拠
36 過去の楽しかった思い出に触れる
37 「教えてもらう」ことで相手の存在を認める
38 「苦労話」を聴いて、相手の活力を引き出す
39 助言する前に、相手の不安を受け止める
40 相手が自ら動くように仕向ける傾聴術
41 教えないで「教える』傾聴術
42 助言しないで「助言する」傾聴術
43 頑張れ!と言わないで「励ます」傾聴術
44 問題の核心を相手に語らせる「積算温度」の対話術
45 結論は求められれば求めるほど逃げていく
46 結論は相手の思考フレームから引き出す
47 対話で大切なことは、話の真偽ではなく、相手の本当の気持ちを見つけること
48 相手の間違った思い込みを指摘しないで、正しい認識に変える傾聴術
49 相手の批判を論争しないでかわす対話術
50 言葉だけでは言いたいことの一割しか伝わらない
51 「笑顔」は何者にも勝る効果的なメッセージ
52 相手に合わせた服装や言葉遣いをすると、メッセージはより伝わりやすくなる
53 話し方や声のトーンを同じにすると、コミュニケーションがうまくとれるようになる
54 相手の話は「目」で聴く
55 何げないボディタッチで言葉に気持ちを込める
56 「要約」することで、話の展開を楽にしてあげる
57 相手の感情を整理する「要約」のコツ
58 同じ話を繰り返す相手から、新しい感情を引き出す傾聴術
59 同じ話をしては怒りを爆発させた青年をカタルシスへと導いた精神対話
60 話の核心を求めないほうがいい対話もある。不安や不満を十分に受け止める傾聴術
61 どこまでも相手に寄り添い、希望のタネをまく
62 「次の約束」をしっかりすることで、話し手は安心して話ができる
63 次の対話のために、セルフケアに努める
64 孤独感を取りのぞけば、「絶望」は生じない
65 対話による心の病の予防効果は高い
続きを隠す
↑Top:
投稿者 あらい/遊民
|
ブックレビュー