プロフィール

新井 由己(あらい よしみ)1965年、神奈川県生まれoffice/TOKOTON Studio フォトグラファー&ライター。自分が知りたいことではなく、相手が話したいことを引き出す聞書人(キキガキスト)でもあり、同じものを広範囲に食べ歩き、 その違いから地域の文化を考察する比較食文化研究家でもある。1996年から日本の「おでん」を研究し、同じころから地域限定の「ハンバーガー」を食べ歩く。近著に『誰でも簡単にできる! 川口由一の自然農教室』(2013年3月、宝島社)、撮影を担当した『ひとりカレー かんたんレシピ45』(2013年6月、香取薫著、幹書房)がある。 アウトドア雑誌や旅行ガイドブックを中心に1991年から活動。パソコン関連の雑誌や単行本に関わったあと、テーマを「文化・食・農」に絞り、各誌に寄稿している。  『週刊金曜日』の第2回ルポルタージュ大賞(97年)で、江戸時代から続いている糸あやつり人形を使う大道芸人を描いた「芝居小屋から飛び出した人形師」が佳作に入選。本多勝一氏に「ユニークな対象にとりくんだ力作で、文章力も相当なもの」とコメントをもらう。  これをきっかけに大道芸関連の執筆・撮影が続き、『週刊プレイボーイ』『週刊金曜日』『アサヒグラフ』『朝日中学生ウイークリー』『アエラ』などで発表。現在もライフワークとして路上の芸人たちを追い続ける。  また、『散歩の達人』(弘済出版社、現在は交通新聞社)の97年8月号から「江戸野菜の産地を歩く」ルポの不定期連載を始め、首都圏の農の現場を訪ねながら、都市農業の悩みと消えゆく伝統野菜の今を伝えてきた。『東京発 畑観光のススメ』(楠本勝治/交通新聞社)の東京編を担当。 99年春から新潟県の豪雪地に移り住み、自給自足的な田舎暮らしを実践。執筆・撮影の合間に、奈良の川口由一さんが提唱する「自然農」を試みる。2004年に新潟を離れ、山梨県韮崎市に移住。2010年11月から河口湖畔に拠点を移し、東京と往復する。2015年秋から、徳島県の出羽島に移住。  なお、97年10月から翌年1月まで、「おでん」を通じて日本の食文化や歴史を見るというテーマで、50ccのカブで日本縦断を敢行。途中、韓国と台湾にも立ち寄った。旅の成果は初の単行本として99年3月に凱風社より発刊。題名は『とことんおでん紀行』。日本初の「おでん研究家」として各方面で話題を集める。  その後もおでん調査を続け、第2弾の“全国おでんレシピ集”の『とことん亭のおいしいおでん』(02年2月、凱風社)を上梓し、同時にインターネット上に「おでん博物館」をオープン。ほかに『だもんで静岡おでん』(02年11月、静岡新聞社)、文庫版『とことんおでん紀行』(02年12月、光文社知恵の森文庫)、『日本全国おでん物語』(05年1月、生活情報センター)がある。『日本全国ローカルフード紀行』(04年10月、六輝社)では、トルコライス・おでん・地バーガーで執筆協力。  近刊に、安曇野の自然派宿・シャロムヒュッテのレシピ本『ピースフード』(05年9月、家の光協会)を企画・編集・撮影。『沖縄食堂 電車でぶらり沖縄を食す』 (06年6月、生活情報センター)では8割近くの店舗を撮影した。  07年3月、聞書人としての最初の仕事である『エコロジーショップの働きかた GAIAという仕事場』(自然食通信社)を刊行。なんのために働くの? 仕事と遊びの違いは? 生きるってどういうこと? そんな今の自分を見つめるきっかけになる本になりました。 待望の写真集『自然農に生きる人たち −耕さなくてもいいんだよ−』(自然食通信社)が発売されました。4年がかりで、ようやく形になりました。 次のテーマは「お遍路」です。2006年から2007年にかけて四国のお遍路を歩き終え、これから取材に入る予定です。何年かかるかわかりませんが、今までにない本にするつもりです。 【撮影を担当した主なレシピ本】

Read More

写真展「自然農に生きる人たち」

『自然農に生きる人たち』出版記念写真展 ●内容耕さず、虫や草を敵とせず、農薬や化学肥料を用いない「自然農」。奈良県の川口由一さんが30年以上にわたって実践・提唱し、持続可能な新しい農法として、若い世代にも注目されるようになってきました。専業農家として、自給自足の一環として、「自然農」に取り組む人たちを全国に訪ねた写真集『自然農に生きる人たち』(自然食通信社)の発刊を記念して、写真展を開催します。(新井由己) ●会場 パクチーハウス東京  世界初のパクチー(コリアンダー、香菜)料理専門店。  パクチーを使ったさまざまな料理が楽しめます。 東京都世田谷区経堂1-25-18 2F 03-6310-0355 13:30-17:00、ティータイム(食事の提供なし) 18:00-23:30、パーティータイム 月曜休み http://paxihouse.com/tokyo/ ●会期 5月13日(火)〜25日(日)   会期中、なるべく会場にいるようにしますが、  前もって連絡をいただけると幸いです。  お誘いあわせのうえ、ぜひお越しください。  お待ちしております。

Read More

クイズ雑学王 おでんにからし?

■テレビ朝日「クイズ雑学王」 毎週水曜日の20時〜20時54分 http://www.tv-asahi.co.jp/zatsugaku/ 1月23日放送「クイズ雑学王」の第1ステージで、「おでんに“からし”をつける元々の理由は?」という問題の解説コメントをしました。ほんの一瞬ですが……(笑。 「おでんは江戸時代に醤油で煮込んだものが始まりといわれています。当時の主な販売方法は屋台で、食器類の衛生面が不十分だったため、食中毒の防止のため、殺菌力があるからしがおでんに付けられるようになりました」(新井) 「その後、明治時代に入ってからしは調味料として普及」と続きましたが、正確には、食欲増進の効果もあり、明治時代に粉からしが普及したことで広まったと考えています。

Read More

週刊プレイボーイ 「フリーハグ」ってナンだ?

5月27日から取材をしていた「FREE HUGS」の記事が、『週刊プレイボーイ』28号に掲載されました。 世界に広がる珍ムーブメント「フリーハグ」ってナンだ? すっかりFREE HUGSの魅力にとりつかれて、取材が終わったあとも、原宿に出かけたり、井の頭公園でやってみたりしています。今度は、山梨に戻ったときに甲府駅でやってみようかな〜(笑。いっしょにやってくれる人、募集中です。 以下に記事のPDFを置いておきました。http://yu-min.sakura.ne.jp/photo/070625wpb.pdf

Read More

ロイヤルホストの「ミールス」 

ロイヤルホストは毎年夏になると「カレーフェア」を開催しますが、今年はなんと南インドの「ミールス」が登場です。特設ホームページを見ると、ケララ州からパロータを直輸入(国内で作ったほうがおいしそうだけど……)するそうです。 ところが! 写真手前から右回りに、タンドリーチキン、カシミールビーフカレー、ムガールチキンカレー、バターシュリンプカレー、パロータ。その裏にライスとサラダが見えてます。 このメニューを眺めると、パロータを除いてほとんどが北インドのメニューです。いったい、だれがこんな企画をプロデュースしたのでしょうか? ※参考資料 『サンデー毎日』(06年02月05日号) http://yu-min.sakura.ne.jp/photo/060205sanmai.pdf 『週刊プレイボーイ』(06年08月07日号) http://yu-min.sakura.ne.jp/photo/060807wpb.pdf ■6/24追記 3種類のカレー定食+ドリンクバーで、2040円也 3種類のカレーは、ロイヤルホストが毎年提供してきたものと同じで、さすがにうまくまとまっています。タイのバジルいためご飯なんかも、けっこうおいしいんですよね。カシミール・ビーフカレーはスープカレーっぽくて、ちょっと辛め。ムガール・チキンカレーはトマトの酸味が後味に残る中辛。バター・シュリンプカレーはクリーミーな甘口。タンドリーチキンは、メニューの説明では「オーブンでタンドリー風に焼き上げました」と説明があります。 パロタは、現地のケララパロタそのものといっていい気がしました。最初は冷凍パロタを輸入するというのに批判的でしたが、ファミレスで提供することを考えると無理がないし、この選択は正しかったと思います。ちょっと違うけど、冷凍のさぬきうどんもかなりおいしいですし。 もちもち感はなかなかで、パリパリした部分との違いも楽しめます。このパロタがファミレスで食べられるというのに、ちょっと感動しました。出てきたときに「手で挟むようにほぐしてから食べてください」と説明がありました。インドでは焼き立てのときに店の人がたたいてくれますが、冷凍パロタをオーブンで焼いているはずなので、客のほうでほぐす必要があるのでしょう。両手で挟むと手が脂っぼくなるし、豪快にたたかなくても、食べるほうの手でぎゅっとつぶす感じでいいと思います(焼き立ては熱いので注意)。 ムガール・チキンカレーとバター・シュリンプカレーは、パロタにもすごく合っていておいしかったですが、カシミール・ビーフカレーはいまひとつ。これはライスとも合わない気がしました。 値段が高いという声もありますし、個人的にもそう思いますが、ロイヤルホストはファミレスのなかで高級なイメージと味で差別化しているので、ほかのメニューと比べたら適正価格でしょう。 ■7/8追記 ひさしぶりに食べに行ってきました。 今回は2種類のカレーセット+ドリンクバーで、1740円也。 タンドリーチキンをビシソワーズに変えてみましたが、 ターリーが寂しくて、ちょっと後悔しました(笑。 せっかく頼むんだから、タンドリーチキンのほうがいいですね。 右手で持ったパロタを縦にして ターリーにおしつけるようにつぶすと、 いいぐあいになります(今回の学習)。

Read More

インドへ行ってきます! 

今年は「日印交流年」(日印文化協定締結50周年)で、日本とインドがそれぞれの国において記念事業を実施しています。昨年は「南インド料理」に注目が集まり、中華料理のように、インド料理にも地域性があることがだんだん知られてきました。  3月8日から25日にかけて、インド・スパイス料理研究家の香取薫が、以下のテーマでインドへ向かいます。インドの家庭料理を日本で初めて紹介し、15年以上の料理教室の実績を持つ彼女に同行して、まだあまり知られていないインドを取材してきます。 ■北インドのヒンドゥー寺院に伝わるピュア・ベジタリアンの料理  タージマハルが建つアーグラのヒンドゥー寺院で、伝統的なインドの精進料理であるピュア・ベジタリアンの料理を学びます。通常の菜食料理と違い、ニンニクやタマネギも使用しない僧侶階級の伝統的な食事です。  ニンニクやタマネギは精力剤なので、神に近づくためには修業の妨げになるそうです。それらを使わずに、素材の味をスパイスで最大限に引き出す食文化というのが、ピュア・ベジタリアンです。インドには昔からありますが、一般的なペジタリアン料理と違って、レシピはあまり知られてなく、海外ではほとんど紹介されていません。  中国の精進料理は、美食に飽きた王族たちが健康のために作らせたものが始まり。野菜中心でも、味も見た目も食感も肉や魚にそっくりなものを作らなければいけませんでした。いってみれば「もどき料理」なんですね。  インドの精進料理は、素材の味を最大限に引き出すスパイス使いのほか、ニンニクやタマネギを使わずにコクを出すテクニックなどが特徴です。それはレストランや家庭で作られているものと違い、毎回100〜200人の食事を用意するヒンドゥー寺院の調理場で代々ひっそりと作り続けられてきた寺院ならではの一流料理なのです。 ■ケーララ州のアーユールヴェーダセンター  アーユールヴェーダの治療をするリゾート要素を備えた施設に、患者以外の外部の人間(取材やプレスを含む)が初めて入れることになりました。香取がインド料理研究家で日本アーユールヴェーダ学会会員であることから、今回は特別に1泊2日の滞在を許されたのです。  現地のロイヤルファミリーの屋敷をドイツ人建築家(ケーララ在住)がリニューアルし、リゾート地としてもゆったりできる雰囲気を備えています。同センターでは、麻や綿でできた衣類やワラでできた草履など、身に付けるものすべてが支給され、アーユールヴェーダの原点である「自然との調和」に配慮されています。  これまでのリゾートで体験できるアーユールヴェーダは、エステと同列に考えられてきました。やせるために来ている人、体内浄化を目的にする人、持病を改善するために来ている人など、患者の目的はさまざまですが、“生命の科学”と呼ばれる伝統医療の体系であるアーユールヴェーダのケアをきちんと受けることができ、なおかつリゾートとしてゆったりできる施設はあまりありません。  滞在費(アーユールヴェーダの治療を含む)は最低14日間の滞在コースで6000〜9000ドルと高額ですが、提供される薬膳料理に大きな特徴があります。現代の調理器具をまったく使わずに、すべて土鍋で作られています。油も塩も使わず、スパイスを最小限に抑え、素材の味をできるだけ、そのまま引き出す調理法で、植物学も学んでいる総シェフが作る料理は、ここでしか味わえません。 Kalari Kovilakom(カラリ・コビラコム) http://www.kalarikovilakom.com/ ■ケーララ州の家庭に伝わる伝統料理  インド南西部に位置するケーララ州は、スパイス農園が多く、インド1位の生産量です。大航海時代にスパイスの富をめぐって、早くから西洋人が入ってきました。ユダヤ人もやってきて、それぞれの文化が折り重なった歴史があります。そのときに、無理な融合をせず、現地の食事や伝統文化を残しつつ、独自の文化を形成してきました。  アジアで最初にキリスト教の布教があった土地で、人口の4割近くがクリスチャン。なかでも「シリアン・クリスチャン」と呼ばれる人たちは、もっとも早くキリスト教を受け入れ、一二使徒の一人である聖トマスによって改宗した人々の末裔という伝承があります。  伝統のインド料理のスタイルを崩さずにキリスト教の祭礼料理を作ったり、宗教的なタブーで牛肉や豚肉を使えないほかの宗教と違って、自由なインド料理を作っている点が大きな特徴です。  現在、シリアン・クリスチャンのレシピ本が一冊だけ発刊されていて、今回はその著者の家を訪ねて伝統料理を学ぶことになりました。シリアン・クリスチャンのコミュニティ内(パーライ村)にある家はホームステイを体験できる施設になっており、料理教室も開催されています。  また、プランテーションによるゴム園が主産業で、昔から裕福だったことから、食材を惜しみなく使い、食文化が発展してきたという背景があります。季節的に果物が豊富に出回るため、マンゴーやジャックフルーツ、バナナの花などを使った、見た目も美しく珍しい料理が学べるでしょう。  暑い土地なので、食欲を出すために辛さと酸味をポイントにし、豊富に実るココナッツを使ったマイルドなテイスト。南インドのなかでも、ただ辛いだけではなく、独特な味わいがあります。「西洋料理=ビーフ」と聞くだけで多くのインド人は拒絶してしまいますが、食にタブーがないケーララ州では、ビーフのほかにバッファローも使います。このようなインド料理はケーララ州にしかありません。  キリスト教では、パンはキリストの体、ワインはキリストの血と考えられています。シリアン・クリスチャンがインドで生み出したものは、「アッパム」という米粉の蒸しパンと「パル」という赤いスープ状のソース(ヤシ砂糖とココナッツの味)でした。これは「最後の晩餐」のときに食べられたパンとワインに見立てられ、宗教儀礼の際に作られるそうです。  さらに、アーユルヴェーダの本場のため、「薬膳」の概念が生活や料理のなかにしみついています。ヤギからとったスープは産後の女性に向くなど、素材の使い方ひとつひとつに意味があり、アーユルヴェーダと西洋の考え方がうまく融合している土地といっていいでしょう。  余談ですが、バックウォーター(ヤシの木の間に広がる水路)やチャイニーズフィッシングネット(漁に使う巨大な網)を目当てに、多くの観光客が訪れています。 ■インドに行ったらコレ食べて!  日本人が持つインド料理のイメージは、こってりしたカレーにタンドリーチキンとナン。国内のインド料理店は北インド料理を出す店が多く、タンドールを使わない南インド料理店でさえ、しかたなくタンドール料理やナンを出しているほどです。ここ数年、南インド料理店が増えてきたこともあり、ライスで味わうインド料理や、ヘルシーなベジタリアン料理があることも知られてきました。  それはともかく、インドに行っておいしい料理を食べようと思っても、どの店で何を食べたらいいのか、あまり詳しく紹介されていません。インドには、現地でしか食べられない本当においしい料理がたくさんあり、注文の仕方さえわかれば、それが味わえるのです。せっかく行くなら楽しみたいと思いませんか?  例えば、デリーの人たちに人気の一流タンドール料理店を訪ね、メニュー内容や注文方法を紹介したり、どうやって食べるのか、どういう組み合わせがいいのかなど、インド料理研究家ならではの視点で紹介します。もちろん、インドの食文化がどうやって成り立ってきたのか、歴史的なウンチクも併せて解説します。  一方、インドには屋台料理もたくさんあります。インドに行かないと食べられないマニアックな料理を、初めての人でも簡単に味わえるように案内します。 […]

Read More

沖縄食堂 電車でぶらり沖縄を食す 

 発行所/生活情報センター  初 版/2006年6月20日  定 価/1400円+税  A5・144頁・並製 オールカラー!  ISBN4-86126-262-3 去年の秋に撮影していた 東京近郊の沖縄料理店ガイドが発売されました! デザイナーは『日本全国おでん物語』と同じ人で、なかなかいい感じです。発売前に早くも増刷が決まったとか。 約70軒のうち、42軒を僕が撮影しています。書店でぜひご覧ください。 僕が撮影したのは、以下の店舗です。 リトル沖縄(銀座)/ニライカナイ本家(吉祥寺)/抱瓶(高円寺)/泡盛(銀座)/なんくるないさ(新橋)※一部/ちゃんぷるー(下北沢)/まるじ屋(府中)/居酒ック 馬小 (西荻窪)/ハイサイ(新宿)/ZEN 銀座(銀座)/ゆいま〜る(五反田)/島唄楽園(六本木)/源さん(新橋)/ナビィとかまど 伊勢丹会館店(新宿)/竹富島(銀座)/海神(中野)/うりずん食堂(高円寺)/ぱいかじ 銀座3丁目店(銀座)/沖縄’n(恵比寿)/古酒工房(新宿)/ちゅら島酒蔵(新宿)/山猫屋 芝大門店(芝大門)/シーサーズ 渋谷店(渋谷)/やんばる(渋谷)/新琉球料理 ごー家ー(下北沢)/ちゅらさん家 両国駅前店(両国)/龍潭(八重洲)/Asia&Ryukyu; dining BAR -草花木果-(中目黒)/黒うさぎ 麹町店(麹町)/由ら(恵比寿)/だいあもんどへっど(銀座)/Alambique<ランビキヤ>(西麻布)/悠久庵(都立大学前)/ガジュマル(高円寺)/オキナワン ダイニングバーにらいかない(人形町)/Room’z(代々木上原)/Tiles Cafe(渋谷)/マンタ食堂(恵比寿)/沖縄タウン(代田橋商店街、代表インタビュー、たきどぅん、とぅるるんてん三線屋、おきなわ島市場、石垣島、ちゅら館/沖縄食材図鑑の料理写真 ※残念ながら絶版になりました。 ※2011年10月、iPhoneアプリになりました!  単行本からさらに厳選した30軒になってます。  東京でハイサイ! うちなー食堂

Read More

メロンパンの真実

ここ数年、メロンパンが人気らしい。新宿高野のクリーミーメロンパンは、1個160円。1日3回の焼き上がり時間から10分ほどで売り切れてしまう。その数、なんと1300個。マスクメロン果汁を練り込んだ生地をビスケット生地で包み、中にはメロン果汁入りのカスタードクリームがたっぷり。高級果物店が作った究極のメロンパンといえそうだ。 1998年ごろから、女子高生の間で「メロンパンで幸せになれる」という噂が流れていた。メロンパンを通学カバンに入れていたそうで、なんとも不思議な現象である。ひたすらカバンに入れておく派と、彼のことを考えながら食べれば両思いになれる派に分かれたようだ。 それにしても、子どものころから疑問だったのは、メロンパンのどこが「メロン」なのかである。同じことを考えた著者は、辞書でメロンの定義をひもとき、そのルーツを遡る。そしてメロンパンの由来を調べていくうちに、3つの通説が浮かび上がった。焼き上がりの表面がマスクメロンに似ていたという説、高級なメロンが買えないからその代わりに考案されたという説、ビスケット生地に使われるメレンゲがなまってメロンになったという説、である。しかしそう簡単に結論は出ない。 科学ジャーナリストである著者は、日本のパンの起源を調べ、ときどきあんパンやクリームパンに寄り道しながら、メロンパンの歴史を少しずつひもといていった。帝国ホテルの伝説のパン職人を知る人を訪ね、外国人が経営していた明治時代の横浜ベーカリーに足を運ぶ。そして西へ東へと、まるでメロンパンに翻弄されるように食べ歩くのである。 米国移民が広島にメロンパンを持ち帰ったという説を調べるため、呉市に降り立った著者は、「元祖メロンパン」を皮切りに、精力的にメロンパンを食べ歩く、いや調べ歩いた。本文に出てくるだけでも7軒の店があるので、食べたメロンパンの数はいくつになったのだろうか……。「これだけのパンを一泊二日で胃袋におさめた不肖トウジマ、当時三十九歳。その晩、質素なビジネスホテルの一室でおなかを抱えて冷や汗をたらし、ウンウンうなったことはいわずもがな、である」 著者の情熱は、特許庁に乗り込んでメロンパンの特許または実用新案登録を探すところに至る。特許庁の相談員を巻き込んで、メロンパンのルーツをさぐっていく。その結果「奇妙キテレツなアイデアパンのオンパレード」を拾い出し、洋食パンのルーツと思われる実用新案を見つけ、ついに「パン生地にケーキ生地をかぶせるパン」の実用新案登録にたどり着いた。そこに「メロンパン」の文字はなかったが、その製法はメロンパンそのものだった。 あんぱんとジャムパンは木村屋が発明し、クリームパンは中村屋が創造したという。けれども、メロンパンのルーツはいまだ謎に包まれたままだ。それはまるで、メロン模様のビスケット生地が、なぜメロンなのかという最初の疑問に引き戻されるようだ。 ちなみにメロンパン1個は240キロカロリー。油で揚げてあるカレーパンでさえ220キロカロリーだ。ご飯一膳、チキンナゲット5個、肉じゃが一人前より、メロンパン一個のほうがカロリーが高い。 メロンパンをそれほど好きでなかった僕だが、この本を読み終えて、近くのコンビニに飛び込んで思わずメロンパンを買ってしまった。「ひとつで240キロカロリーか」とつぶやきながら……。 著 者/東嶋和子発行所/講談社発行日/2004年2月20日定 価/1600円+税B6判 ・277頁・並製ISBN4-06-212278-2 オンライン書店bk1で購入することができます。 1500円以上で送料無料!手数料なしのコンビニ払いも選べます。

Read More